4月に入園、進級したお子さん達と過ごして、もう12月です。
お家の方の愛情をたっぷりともらって、一日一日を幼稚園で過ごした子ども達の大きな成長を感じています。
頌和で育ったお子さん達は根拠のない自信を持っていると思います。
根拠のある自信とは「勉強ができる」とか「ピアノが上手」という類の自信。
ほかと比べることができる自信です。
それはそれで素晴らしいことに違いはないけれど、根拠のある自信ばかりを育てられてきた子どもが、
自分よりもっと優れてよくできる相手に会うと、簡単に劣等感に陥ってしまうことがあります。
そして不幸なことには、自分より何かが劣ってみえる相手を見つけると、たちまち優越感をもってしまうことです。
このゆがんた優越感情こそ、いま学校で深刻化している、いじめ問題の背景をなしているのかもしれません。
「根拠のない自信」って、人が人として生きていくための根っこ。
言葉をかえると「基本的信頼感」のことです。
信じることができる人をもってこそ、人は自分を信じて生きていくことができます。
だから「根拠のない自信」を育てるためには、できるだけ早く、幼少期から「無条件に子どもを愛する」こと。
ハイハイをする赤ちゃんが振り向いたら、いつもそこには自分を見守ってくれる大人がいること。
その積み重ねが人を信じる力になり、自分自身を信じる力になります。
それこそが「基本的信頼」です。